2007年5月 9日 (水)

LIMIT OF LOVE 海猿

Limit_of_love

監督 羽住英一郎

原作 佐藤秀峰

脚本 福田靖

出演 伊藤英明・加藤あい・佐藤隆太・大塚寧々・吹越満・浅見れいな・石黒賢・荒川良々・時任三郎

あらすじ

 海上保安官である仙崎大輔(伊藤英明)が潜水士となって2年。現在は鹿児島第十管区で機動救難隊員として海難救助の最前線で働いていた。恋人の伊沢環菜(加藤あい)とは遠距離恋愛中。そんなある日、鹿児島沖3キロの海上で乗客620名を乗せた大型フェリー船の座礁事故が発生。すぐさまバディの吉岡哲也(佐藤隆太)と現場へ駆けつける大輔。しかし沈没までに残された時間は4時間。しかも、船内には195台もの積載車両があり万一引火すれば大爆発の危険が。吉岡とともに乗客の非難活動にあたる大輔だったが、偶然乗り合わせていた環菜を見つけた。

感想

 なんてネーミングセンスの無いタイトルだい・・・LIMIT OF LOVEって。映画第1作目の「海猿」・フジ系列で放送されたTVドラマ「海猿EVOLUTION」とここまで着実に原作の色を損なうことなく積み上げて来たものを一気に崩しにかかったね。脱帽だよ。何なんだい。「LIMIT OF LOVE」って。何でそんなタイトル付けたんだい。その答えは本編中にあった。

 そもそも、この映画はいわゆるパニックモノな訳さ。大ヒットした「タイタニック」や2006年公開の「ポセイドン」の流れにのかってみただけかどうかは定かではないよ。邦画でこうゆう類の映画を作るな!って言う気なんて毛頭ないけどね、どうせ作るならもっとちゃんと作って欲しいのよ。だってアレやで。映画のクライマックス。今にも沈みそうな船の中。一刻を争う時に主人公が取った行動がさ・・・そら大ブーイングくらうって。無線が壊れて本部と連絡が取れなくなるも携帯電話を見つけ本部に救助を要請。自分らは梯子を登って外に向かうからそこをヘリでピックアップしてくれって言うわけさ。そこまでは問題ないよ。そこからが問題なのよ。環菜に電話代わってくれってゆうて何を言い出すかと思えばプロポーズ。シナリオ的にはなんとも奇麗な展開やけども、それってどうなんよ。そんな緊迫した状態なのに関わらず場違い甚だしい事をしかも結構長い時間つらつらと語るわけさ。当然、環菜は号泣。そらうれしいやろ。で、周りの海上保安官も全員が手を止め彼のプロポーズに耳を傾ける。え?海上保安官ってそんな職務怠慢なの?誰か1人くらい、「あの~、そんな事よりも救助が先決なんじゃ・・・」って言っても良いと思うぞ。電話が切れるや突然目の色が変わったかのように動きだす保安官達。んで、結果は仙崎は梯子を登り切れず船は沈没してしまいましたとさ。多分、あのプロポーズがなかったらすんなり救助者は助かったんとちゃうかな。これこそタイトルが「LIMIT OF LOVE」って訳ですか。確かにLIMITだぜ。何せ要救助者の命よりも告白を選んでしまうほど環菜への愛に満ち足りたんですもの。しかもその告白がその告白を注意し止めさせるべき仲間達の心をも動かし愛に包まれた状態にしたんですから、これ以上のLIMITはないでしょう。なんて全く作品擁護になってない擁護をしてみましたが批判もする気はありません。

  だって批判なら、確か船は傾いてたハズなのに船内の水面が傾いてなかったとか、フェリー沈没後、日も明るいのになぜ捜索を翌日にしたのかとか、突っ込み所は沢山あります。でも、そんな事どうでも良いんです。なんたってこの映画のタイトルが「LIMIT OF LOVE」である問題のシーンを見れば一目瞭然。2006年の邦画を代表する映画。その名も「LIMIT OF ネタ映画 海猿」なんですから。

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2006年10月30日 (月)

ワールドトレードセンター

Photo

監督 オリバーストーン

脚本 アンドレアバーロフ

出演 ニコラスケイジ・マイケルペーニャ・マギーギレンホールマリアベロ

あらすじ

 2001年9月11日の早朝。いつものように家を出て署へと向かう港湾警察のジョンマクローリン(ニコラスケイジ)巡査部長。彼は署に着くと部下たちを集め、それぞれの現場へと送り出す。ところが間もなく、世界貿易センタービルの北棟に旅客機が激突。港湾警察官たちに緊急招集がかけられる。すぐさまマクローリンを班長とした救助チームが結成され、現場へと急行する。新人警官のヒメノ(マイケルペーニャ)を含む4人の警官が、マクローリンと共にビル内に入ることを志願。しかし、彼らがビルに潜入した直後、大音響と共にビル全体が崩れ始めた。

感想

 今もなお記憶に新しい9.11同時多発テロの際、崩落したワールドトレードセンタービルの瓦礫の中から奇跡的に生還した2人の港湾警察官の実話を映画化した作品。あの悲劇を映画化するにはまだ早すぎるという声もあったみたいだが現実はどうだ?アメリカ中が悲劇に包まれたとか言っておきながらアメリカ国民の何割かは正確にテロの起きた年を答えられなかったらしい。事件は風化すると言うがアメリカはこの9.11テロを持ってしても何も変わらないとゆうことか?だから今この映画を持ってしてアメリカ国民にあの事件を思い出してもらおうとするには良い時期なんではないかな。直接的な表現は避けてたし早いって事も少しは考慮したんかな。

 今回社会派なオリバーストーン監督らしくない家族愛を中心にした作りになっている。何千人とゆう人たちが犠牲になった中、生存者はたった20人。その中の2人にスポットを当てている。なんであろうか?まるで九死に一生の再現ドラマを見ているようや。映画の大半は生き埋めになった2人の描写。必死に生き残ろうとする気概は見えてきたが画面にひたすら動きがないので見ていてたいそう退屈である。事実、そのつまらなさに耐えかねて何人かは映画館を後にしていた程。そして動く映像と言えば心配する家族。自分の夫の無事がわからない不安ってのもわかるけど、どこかしら距離を感じた。それが顕著だったのが、ニコラスケイジ演じるマクローリンの妻がまだ助けられてないけど生き埋めになっている夫の生存を知らされたシーン。隣の黒人の女性はエレベーターボーイをしている息子の安否がわからず泣いている。それを「そのつらさ解るわ」と慰めるのだが、明らかに自分の夫は生きているとゆう心情がそこにはあり、それが上から目線に感じた。あくまでも作品に筋を通したいのなら余計なシーンである。2人の生存を発見した元軍曹なんかこの後、軍に復帰しイラクに行ったってゆうテロップも出るし何やねんな。テロで家族を失ってない人は見たらそれなりに感じるモノはあるかもしれやんけど、それってどうなんよ。題材にされた2人が警官って事も引っかかる。国民の命を守る為に自分達の命を張る職業に就いてる2人やんか。そんな2人の救出劇よりも一般人の救出劇の方がダイレクトに見る者にテロの無残さが伝わったのでは?そもそも善では悲しみを描くのは無理。悪を持ってして描かないとこの事件の無残さを伝える事は出来ない。

 でも、この作品テーマは家族愛。テロについての云々じゃなくてただ家族のつながりの背景にテロがあったとゆうだけ。その点から見たらかなりデキてる映画やと思うよ。でもさ・・・誰がそんなの見せられて納得するっちゅうねん!

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2006年9月17日 (日)

恋愛適齢期

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監督 ナンシーマイヤーズ

脚本 ナンシーマイヤーズ

音楽 ハンスジマー

出演 ジャックニコルソン・ダイアンキートン・キアヌリーブス・フランシスマクドーマンド・アマンダピート・レイチェルティコティン

あらすじ

 ハリー(ジャックニコルソン)は未だに30歳以下の女性としか付き合ったことがない63歳の独身。ある時、彼は若い女性マリン(アマンダピート)と海辺に建つ彼女の母親の別荘で過ごしていた。そこへマリンの母エリカ(ダイアンキートン)がやって来た。エリカは人気劇作家でバツイチの54歳。自分よりも年上の男と付き合う娘に面食らうも当人同士の問題と口出ししないことに。そんな時、突然ハリーが心臓発作で倒れてしまう。大事には至らなかったものの、しばらくは安静にしてなければならない。エリカは仕方なくハリーの健康が戻るまで看病することにした。

感想

 大人向けのラブコメ。若い女性にしか興味のない63歳の独身男。人気劇作家バツイチ女性。そんな女性に恋をした青年医師。そんな3人の恋愛模様。ジャックニコルソンとダイアンキートンなんてその演技を見るや自然すぎてすんなりと入って来る。映画の内容自体はいたって普通なのに、128分という時間を感じずイッキに見れてしまうのは、その演技の上手さに他ならないだろう。キアヌリーブスが久々の助演で主演の2人を支えてるだけの役に甘んじてるのは逆に新鮮さを感じる。そして、ダイアンキートン。50代後半にしてヌードを披露するその意気込みにはアッパレ。恋愛映画といえば若い2人がってのが主流みたいになってるけど、熟年カップルの会話は言葉の引き出しも多くて見ているだけで楽しめる。見て損はしない作品やな。でも、ヌードのシーンは必要性があったのかい?

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2006年9月 8日 (金)

Ray/レイ

Ray

監督 テイラーハックフォード

音楽 レイチャールズ

出演 ジェイミーフォックス・ケリーワシントン・クリフトンパウエル・シャロンウォーレン・カーティスアームストロング

あらすじ

 ジョージア州の貧しい家庭に生まれたレイチャールズロビンソン(ジェイミーフォックス)は病弱ながら母アレサ(シャロンウォーレン)によって弟と仲良く育てられてきた。しかし、ある日弟が溺死してしまい、レイも7歳の時、視力を失う。以来、音に光明を見いだしていたレイは1948年、17歳になった時、バスでシアトルへ旅立つ。そこで間もなくピアノの才能を認められはバンドのツアーに参加し、盲目の天才と呼ばれるようになる一方麻薬に溺れ始める。それでも52年にはレコード契約を結び、やがてゴスペルシンガーのデラビー(ケリーワシントン)と運命の出会いを果たす。

感想

  盲目のソウルの神様、レイチャールズの生涯を描いた作品。今までレイチャールズを知らなかった人も知ってる人も見ておいて損はないと思う。ただ、レイ本人も加わり懇切丁寧に作品作りをしているのは伺えるが、彼の人生を追っただけの自伝と言われてもしょうがないんとちゃうかな。それだけ、この手のアーティストの半生的な作品ってどれもこれもが「成功→ドラッグ→克服→ハッピーエンド」の流れで、真新しさがないんよな。この作品でレイを演じたジェイミーフォックスはアカデミー主演男優賞を獲得。アカデミー会員も物真似が好きやな。過去ゴッドファーザーPARTⅡのロバートデニーロが助演男優賞を獲得した時もその演技があまりにもマーロンブランド演じるビトコルレオーネに似てたって理由でやしな。そして今回も似てたな~。それもこれも演技力のなせる技やねんけど、完璧な演技のお手本がある分物真似の域を抜け出せないような気がする。自分なりに演じてしまっても、全然違うやないかい!とブーイングになるやろし。難しいところやな。

 この映画、ところどころ子供時代のカットが織り込まれてるんやけどもそれは良かった。最後母親とレイ(大人)のシーンは演出が上手かったと感じる。152分ある本編のほとんどが歌のシーンってのも観客を飽きさせない効果として一役かってた。良作。

Ray / レイ DVD Ray / レイ

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